「ムゼッタ」という女性に近づく日々——12月公演に向けて

12月のあわぎんホールでのさわかみオペラ「ラ・ボエーム」のに舞台に向けて、

いよいよ本格的にムゼッタのキャラクターづくりを進めています。

『ラ・ボエーム』の中でムゼッタは、華やかで奔放な女性として描かれますが、

私は彼女の中にある“優しさ”や“強さ”にも光を当てたいと思っています。

自由気ままに見える彼女の行動の裏には、愛する人を思いやる繊細な心や、

貧しい芸術家たちの中や、時代の喧騒の中で、

自分の存在を必死に輝かせようとする強い意志があると感じます。

最近は、衣装の研究を通して、19世紀パリの香りを少しずつ身にまとえるよう努めています。

美しく立つ姿勢、歩き方、指先の動かし方……。

ほんの少しの所作で、彼女の人生観や恋愛観が見えてくるのが面白いところです。

そして舞台に立つとき、単に“役を演じる”のではなく、“彼女として呼吸する”ことを目標にしています。

これがとっても難しいことですが…！

稽古を重ねるほどに、ムゼッタという女性の中の人間らしい温かさや孤独が、

自分の中に響いてきます。

きっと本番では、彼女の魅力をまるごと受け止めて、音楽と共に生きたい。

12月の公演で、皆さまにそんなムゼッタの姿をお届けできるよう、丁寧に準備を進めています。

どうぞ楽しみにしていてください。

開催日程

2025年12月6日（土）開演：15時00分（開場：14時15分）

2025年12月7日（日）開演：14時00分（開場：13時15分）

会場

あわぎんホール

演目

オペラ「ラ・ボエーム」全4幕／原語上演／日本語字幕付き

作曲

ジャコモ・プッチーニ

主催

さわかみオペラin徳島実行委員会

公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団

キャスト・スタッフ

6日

ミミ：海外キャスト

ムゼッタ：黒田詩織

ロドルフォ：本多信明

マルチェッロ：松浦宗梧

7日

ミミ：玉置彩音

ムゼッタ：立塚夢子

ロドルフォ：ジュゼッペ・インファンティーノ（Giuseppe Infantino）

マルチェッロ：日和充

両日

ショナール：宮本史利

コッリーネ：松中哲平

合唱：コーロ・インダコ

指揮：山崎隆之（さわかみオペラ芸術振興財団）

演奏:さわかみオペラオーケストラ

演出：武井基治（さわかみオペラ芸術振興財団）

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